最新のお知らせ イベント 2018.05.31

【開催レポート】 at Will Work「第1回働き方有識者懇談会」を開催しました!

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2018年5月15日、at Will Workのパートナー様をお招きし、第1回 働き方有識者懇談会を行いました。今回は「「副業解禁」で何が変わる?」をテーマとし、「副業解禁」の背景〜今後の副業のあり方について、そして一企業内での実際の取組みの様子までを掘り下げました。

【当日のプログラム】
 ◆オープニング at Will Work理事よりご挨拶

 ◆セッション第1部 「行政から観る兼業・副業と、これからの"働く"ということ、企業と働き手の関係性について」
 <登壇者>
 ・白石紘一氏 (経済産業省 産業人材政策室 室長補佐 弁護士)

 ◆セッション第2部「行政・企業・フリーランスが考える"兼業・副業のこれから"」
 <登壇者> 
 ・石田恵一氏  (ソフトバンク株式会社 人事本部 人事企画部 労務厚生企画課長)
 ・白石紘一氏 (経済産業省 産業人材政策室 室長補佐 弁護士)
 <モデレーター>
 ・平田 麻莉氏 (一般社団法人プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会 代表理事/フリーランスPRプランナー)

 ◆交流タイム(ネットワーキング)

▽オープニング

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はじめに、at Will Work理事の日比谷より、今回の懇談会の趣旨をご説明させていただきました。

一般社団法人at Will Work は、新しい働き方、働き方を選択できる世の中を作りたいということで立ち上げた団体で、1年に1度カンファレンスを開催し、世の中に事例や考え方を紹介するという活動を行ってきています。加えて、よりタイムリーに国や企業、それから有識者の方に事例などをお伝えするために、今回のような機会を作らせていただきました。

セッション第一部:「行政から見る兼業・副業と、これからの"働く"ということ、企業と働き手の関係性について」

DSC00029.JPG写真:白石紘一氏 (経済産業省 産業人材政策室 室長補佐 弁護士)

いま社会が迎えている3つの変化

いま社会が迎えている変化は、大きく3つあります。

人口減少
日本では、生産人口が右肩下がりになっているため、政府の統計だと2060年にはほぼ半減すると言われています。今まで働き盛りの男性に依存していた働き手をどうカバーしていくアプローチが必要です。

第4次産業革命
第1次は蒸気機関車、第2次は電力モーター、第3はコンピューターが生まれ、いま、第4次産業革命では、IoTやビックデータ、AIやロボットといった技術がいま爆発的に進化している状況です。産業構造や、働く人たちの構造が変わらざるを得ない状況がきています。進化のスピードも上がり、働く人が持つスキルもアップデートしていかなければならなくなっています。

人生100年時代
リンダ・グラットン氏の著書『ライフ・シフト』でも注目を集めていますが、現在政府は「人生100年時代構想会議」という取り組みを行っています。いままでのような「学業のステージ」、「就業のステージ」、「引退後のステージ」といった3ステージ制の人生はもはや成り立たなくなり、人生は決して一様なものではなく、より多様化していきます。

以上の3つの社会の変化を踏まえて、従来的な日本型雇用システムはどう変化しつつあるのでしょうか。

伝統的な日本型雇用システムのこれから

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上記のように、伝統的な日本型雇用システムの主な特徴を上げてみると、いろんなところで限界を迎えていて、企業と働き手がお互いにかつてと同じようなものを差し出すことが難しくなっています。そうすると当然、両者の交換条件を改めて定義をしていかなくてはなりません。

副業兼業と、政府の施策

こうした、日本型雇用システムに変化が求められる中、一つの風穴となると考えられているのが、副業兼業です。しかし、副業兼業を実行するにも、いくつかの課題があり、政府がアプローチしています。

 ●就業規則の改定:「許可なく兼業してはいけない」といった記述を「勤務時間外であれば他社の業務に従事することができる」と改正

 ●ガイドライン新設:兼業副業のメリットや留意点、労働時間の管理の指針を整理

 ●制度的課題の見直し提言:例えば、いま2つの会社に所属し働いてるという場合、労働時間を通算しなければならないと労働基準法で決まっているため、こういった課題の見直しを提言

日本型雇用システムの見直しと、兼業副業の共通点

ここまで述べてきた日本型雇用の見直しと兼業副業の環境整備について、実は、その方向性は非常に似通っています。

例えば、職務の明確化。長時間労働の是正にも、兼業副業のようなフルコミットではない人に業務を与えるときにも、タスクの切り出しや正当な評価の必要性は、両者に共通します。

実はいままでの日本型雇用のあり方は、兼業副業とは非常に相性の悪いものでした。しかし、冒頭にもあるような社会の変化も踏まえて、企業は新しいあり方に変化していかなければならない。そこで、日本型雇用システムの見直しを実行していくことと、兼業副業の実現を目指していくことと、双方にプラスの方向に働くのではというわけです。




セッション第二部:「行政・企業・フリーランスが考える"兼業・副業のこれから"」

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写真(左から):平田 麻莉氏、石田恵一氏、白石紘一氏


セッションの第二部では、はじめにファシリテーターを努めていただいたフリーランス協会の平田氏と、ソフトバンク社の石田氏より、それぞれお話を伺い、その後、白石氏を迎えてパネルディスカッションを行いました。


平田氏の所属するフリーランス協会が発表した「プロフェッショナルな働き方・フリーランス白書2018」より、気になるデータをピックアップいただきました。

〜労働時間通算の壁〜

企業の方が副業解禁の分野で懸念を示す、労働時間の通算に関する話。実はこの形態に当てはまる人たちはほとんどいない。多くの方は、雇用×起業・個人事業主・すきまワーカーとして仕事されている方が多い

〜副業形態 水平型と垂直型〜

水平型:日中に本業の仕事があり、朝や夜のすきま時間で他の仕事をする

垂直型:週何日ずつ、本業と副業を分けて仕事をする

→垂直型の形態が増えつつある

〜変わりつつあるモチベーション〜

副業する動機としては、これまでお小遣い稼ぎのような関心も多かった。最近は、リフレクションやスキルアップ、自己実現など、報酬関係なくモチベーションを持つ人も増えている


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写真:石田恵一氏  (ソフトバンク株式会社 人事本部 人事企画部 労務厚生企画課長)


ソフトバンクの石田さんより、自社の働き方改革の概要、副業兼業を含む具体的な施策について、紹介いただきました。


〜取り組みの概要〜

「Smart & Fun!」というスローガンのもと、もっとITを駆使してスマートに楽しく働こうということで取り組んでいる


「Smart & Fun!」6つの施策

1.スーパーフレックスタイム制
2.在宅勤務
3.IT活用推進事例発表会
4.マネジメント意識改革
5.Smart & Fun!支援金
6. 副業兼業

〜副業兼業のスタート〜

もともと社内の規定の中には「副業」はあったが、原則禁止だった。それを原則禁止の枠をとって許可制でそういったイノベーションにつながるのであれば支援しますよ、というメッセージを出したのが去年の11月


〜主な副業の承認基準〜
・あくまで本業に影響を与えないこと
・本人のスキルアップや成長につながること 他



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平田氏:
お話ありがとうございました。石田さんに伺いたいのですが、働き方に関する施策のうち、副業兼業のお話は6つ目ということでした。やはり単体ではなく、セットでやられてることが重要なのかなと感じたのですが、意識されているのでしょうか。

石田氏:
そうですね。実現したいことは、イノベーティブでクリエイティブな会社を作っていくことで、これだけやったら成功するっていうのはなくて、いろんな観点で複数の施策を合わせることは重要だと考えています。

白石氏:
例えば、ある部署のマネージャーさんが、部下が副業することを嫌ったりする声はありませんか?

石田氏:
いまのところないですね。基本は、本業に影響がない範囲と決まっているのと、承認のプロセスとして必ず上長が業務上問題ないと判断しているので。

平田氏:
では、副業を解禁するために懸念事項として上がりやすい、引き抜きや退職について、御社ではいかがですか?

石田氏:
いまのところ、リスクとは捉えていません。どちらかというと「こういう働き方ができるなら会社を辞めなくてもいいんだなと思いました」といった意見は人事に入ったりしていて。

平田氏:
今後は副業やっていることが人材育成だったりとか、リフレクションとかつながっていくと考えると、場合によっては加点評価をする企業が出てきてはおかしくないのかなとも思いますね。

白石氏:
リフレクションというと、定年になったあとのことまで考えたときに、早めにやったほうがいいだろうという形で会社として推し進め、自律を促す動きがあると思います。ソフトバンクさんはこういった目的では捉えられていますか?

石田氏:
制度としては、そういった視点ではないですね。ただ、自律という観点でいうと、副業というやり方だけではなく、いまの会社の中にいても本当に自律していかないとこれからの時代厳しくなるのではと思っています。やっぱり自分がどうありたいかをしっかり持ったその先に、社内なのか社外なのかっていうのはあるのかなと思いますね。

平田氏:
そうですね。自律していくために社内にしろ社外にしろ自分で切り開いていくことが求められますね。また、どちらかというと解禁の議論が中心で、受け入れ側の議論はほとんど進んでないなと思っていたりもします。

白石氏:
そうですよね。いま、中小企業で人不足が非常に問題になっていますけれど、当事者のお話を聞いているとどうしても「月曜から金曜日まで働いてくれる」という考えで募集をかけてしまっていたり。実は土日の片方働いてくれるだけでも充分やってもらうべきことだという方向に考えを変えていけるかが大事だと思います。

平田氏:
そうですね。協会としても人材活用側のリテラシーが上がっていくことも、いろんな人が自律して副業したりして成長していく、線をつないであげるのも必須なのかなと思っています。



交流会(ネットワーキング)

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セッションのあとは、参加者のみなさんと交流タイム。セッションで話きれなかったトピックで大変盛り上がっている様子でした。


この度ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。

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【本件に関するお問い合わせ先】
企業名:一般社団法人at Will Work 広報
担当者名:日比谷 / 遠藤
Email:pr@atwill.work