目指すはワークプレイスのパイオニア。不動産会社だからこそ実現できる、場所に捉われない働き方のサポートとは?
「at Will Workのパートナー企業様」を紹介する連載第11弾!
at Will Workのパートナーの皆さまは、働き方に関する取り組みを積極的に行われています。「働き方の選択肢を広げる」ために各パートナーの取り組みを、より多くの方に知っていただくべくご紹介していきます。ぜひご覧ください!
2000年にリクルートから独立した、不動産総合マネジメント企業。不動産業におけるコンサルティングやマネジメントなどを行う。また、企業のニーズや社会の変化に合わせて、不動産戦略を企画・立案し、適切なサービスを提供。自社商品として『からくさホテル』、サテライトオフィスサービス『ZXY(ジザイ)』を展開している。
◾️ZXYが提供する、ワークプレイスの新たな選択肢とは?
▲今回お話を伺ったのは、株式会社ザイマックス ジザイワーク事業部 営業部 マネジャー 関戸 友香氏(左)とジザイワーク事業部 営業部 清水 絵梨花氏(右)
(※インタビュー当時の役職を記載。2020年10月より両氏ともに新しい働き方推進サポート部へ異動されています。)
ーザイマックス社は不動産業をメインで展開されていますが、働き方に着目し、ZXYを立ち上げたきっかけを教えていただけますか?
不動産業に長らく携わる中で、変化の早い世の中において、不動産の役割や利用方法の変化に対応できる最先端の事業を行いたいという想いがありました。
中でも、通信技術が飛躍的に発達したにもかかわらず、毎日全員が満員電車に乗って出社したり、営業マンが会社と営業先を1日に何度も往復していたりなど、移動によって起こる仕事の非効率さに違和感を感じていました。
会社や自宅のみならず、様々な場所に安心して働ける空間があれば、ワーカーの効率が良くなるのではないかと思い、働く場所に捉われない働き方に着目し始めました。徹底的に向き合えば、大きなパラダイムシフトが起こせるのではないかと可能性を感じました。
ーZXYの構想は何年前から始まったのでしょうか?
2015年です。実はこの事業は社内の新規事業提案がきっかけになっています。
社内で事業の展開アイデアなどを提出してもらう機会があり、有志グループが提出したものをサービス化しました。
ー一社員の声から始まったのですね。では、サテライトオフィスを展開するというアウトプットに行き着いた経緯を教えていただけますか?
企業様にヒアリングをしていくと、アポイント先とオフィスとの往復によっておきる時間ロスで営業効率が落ちていることに課題を感じている声が多くありました。この課題を解決すべく、最初は都心にて、短時間利用を想定したモバイルワークオフィスを作りました。
そのため、当初このサービスの名前はZXYではなく、直行直帰・そしてアポの間に何度も使ってもらおうという意味の『ちょくちょく...』だったんです。
オフィスに出勤しないワークスタイルのニーズも将来的には想定していたものの、当時は会社以外の場所で働くことは論外という雰囲気があったので、その部分でのニーズはほとんど在りませんでした。
1〜2年前からリモートワークが徐々に浸透してきたなかで、いよいよこれから「自宅の近くで働く」という新しい働き方が広がるはずだと、社会の変化の潮目を捉え、2018年にサテライトオフィスサービスZXYという名前に変更しました。
現在は新型コロナウィルス感染症の影響で、営業効率のアップとしてよりも、リモートワークで利用する方が多くなっています。
ーZXYという名前にはどんな意味があるのでしょうか?
自由自在という意味です。時間や場所に捉われない働き方を弊社ではジザイワークと呼んでいます。ZXYという表記のXYは母体のザイマックス(XYMAX)からきているんですよ。
ーZXYを利用されている方の働き方の変化を教えていただけますか?
営業マンの方からは、毎日の移動時間が削減されたという声を頂きました。
また、ある企業様からは、ZXYが一都三県を中心に全国96拠点(2020年9月末現在)にあることによって、ほとんどの社員の自宅近くに拠点があるため不公平感がなく、コロナ禍に95%の社員がリモートワークに切り替えられたとご報告をいただきました。
ー会社と自宅、両者の良いところを組み合わせたようなワークスペースですね。では、ZXYの強みを教えてください。
まず、ハードルの低い料金設定です。
固定費や登録費がなく、従量課金制で利用した分だけの料金をお支払いただきます。ですので、他のサテライトオフィスと併用して使っていただくこともできるかと思います。
もう一つは個室が多いことです。
コミュニケーションを重視するコンセプトのワークプレイスも多くありますが、一方でZXYはソロワークをメインに置いて設計しています。一人一人が仕事に集中しやすいスペースを数多く用意しています。
今は特にWeb会議の機会が増えているので、個室の需要が増えてきています。
対面でのアポの後に Web会議があると、カフェなどでは周囲の目が気になり場所に困るという声もよく聞くので、そういった時にZXYの需要があるのだと思います。
ーコンセプト設計の部分もとてもこだわられていますね。
はい。建築家の先生に入っていただいて、コンセプトを決めました。空間構成には「キミとシロミ」というコンセプトを採用しています。卵を割ると「黄身」はいつも球形ですが「白身」は器の形によって姿を変えます。ZXYの「キミ」はすべての拠点で提供する価値や空間、「シロミ」は場所ごとのローカリティを体現するように設計しました。
ーZXYの黄身の部分は具体的に何でしょうか?
まず1つ目は、どこの拠点に行っても、個室などで安心して仕事ができるという利用面での価値です。そして物理的には、すべての拠点で中央部分には木材を中心に作られた「ファシリティコア」が存在し、そのなかで複合機や貸出備品などのワークに必要な機能を一貫して備えているという点です。
デザインに関しても、色や素材感などの統一感を出すことでどの拠点でも、入った瞬間にZXYだとわかる空気感・安心感があります。
企業様からも同じクオリティの拠点が沢山あることはありがたいとご評価いただいています。
ーでは、白身の部分として大事にしていることは何ですか?
設計する時に街の雰囲気に合わせることを大切にしています。例えば、学生街だったら椅子の色は明るめに元気な感じにしようなど、拠点の内装にその街の雰囲気を加えています。
弊社の担当者がその街の歴史やおすすめのランチスポットなどの情報をホワイトボードに書いて掲示板を作っており、そこに利用者様がコメントを書いてくださるなど、拠点ごとに利用者様の交流が生まれています。
あとは、建物の状態や部屋の形を最大限に活かすということです。無理やりに同じデザインに統一するのではなく、既存の建物の雰囲気などを最大限生かしながら拠点づくりをすることで、拠点毎の味わいが生まれてくるように心がけています。
ー拠点によってその土地の雰囲気を感じられるのは面白いですね。
◾️営業マンからワーキングマザーまで、全ての働く人にとってのワークプレイスのサポートを
ーキッズスペースを設けている拠点もありますね。
これは、ZXYを利用してくださるワーキングマザーの方の悩みから生まれたものです。お子さんが家にいらっしゃる日は自由に働けないということで、キッズスペースを併設しました。
例えば、幼稚園や小学校が学級閉鎖になり、預けられる場所がないという時などに、セーフティネットとしての使い方をしていただくことが多いです。
現在、郊外の拠点を中心に15拠点にて、キッズスペースを併設しており、ほとんどの沿線に設置することができたと感じています。
ーワーキングマザーの方はとても助かりますね。今後も拠点を拡大していくのでしょうか?
129拠点まではオープンが決定しており、今期と来期で150、200と増やしていけるようスピードを上げているところです。
ーこのスピードで拠点展開できるのも不動産業の強みですね。
元々不動産の管理や運営を行なっているので、今までのノウハウが活きていると感じます。
ーZXYの存在によってどんな働き方が増えていくと思いますか?
場所に捉われない働き方が一過性のものではなく、当たり前になる世の中になればと思っています。
ZXYを通して、働く全ての人にとってのABW(Activity Based Working)のトータルサポートをしていきたいと思います。
ーでは、at Will Workに参加してくださった理由を教えていただけますか?
at Will Work様が掲げる「"働き方"を選択できる社会へ」という理念が、私たちがワークプレイスの提供を通して実現したいと考えている、「働く場の選択肢がある社会」と重なったからです。ワーカーが働きやすい社会の実現のために、一緒にできることがあるのではないかと考えました。
ー実際に参加していかがですか?
パートナー会に何度か参加させて頂いたのですが、参加している方々はやはり働き方について関心の高い方が多く、お話ししていて非常に面白いなと感じます。お会いしたことをきっかけに、「ZXYのことを教えてほしい」とご連絡をいただいたり、「オフィスのことを考えたいから話を聞いて欲しい」と商談に繋がることもあるので、とてもありがたいです。
余談ですが、at Will Workに対して本当にすごいなと感じたことがありまして。
今年の2月のカンファレンスの際、コロナをきっかけにリアルイベントからオンラインにすることを開催の1週間前に決断され、短期間での準備であったにも関わらず、当日は問題なく運営されており、パフォーマンスの高さに感動しました。
今オンラインイベントは当たり前になりつつありますが、当時はあまり無かったですから。
ー嬉しいお言葉をありがとうございます!今後もパートナーの皆様に価値の高い場を提供できるよう精進致します。
最後にZXYの今後の展望を教えてください。
ZXYだけでなく、本社や家なども含めた様々なワークプレイスのサポートをしていきたいと思っています。
分散して働くことが当たり前になったとしても、きっと本社の存在自体は無くなりません。しかし、リアルに会ってコミュニケーションをする大切さは多くの人が感じていると思うので、それを踏まえた上で、本社の在り方は変わっていくと思います。
そのような視点から、サテライトオフィスサービスを展開するだけでなく、本社を含めた企業様のワークプレイス全体をサポートできる体制がこれからスタートします。
ワークプレイスに困った時はザイマックスに相談したらどうにかなる、というような存在になれたら嬉しいですね。
ーワークプレイスについてのパイオニア的な存在ということですね!
貴重なお話をありがとうございました!